パン屋になるため旅をする

パン屋になるため旅をする③

「見ている人が嫉妬するぐらい楽しく仕事をする」この、備中倉敷葡萄酒酒場のみょんさん(店主)の言葉に全てが集約されているような素敵なお店でした。

会って10分でお友達になれたみょんさん。こんなに激しく人を好きになったことはないです。(恋愛対象は女性です)

みょんさんの雰囲気とお料理と、お店のつくりとBGMと。全てが調和していて。友達とぼくは、たくさん笑って感動して、幸せな空間でした。料理の味と音楽が脳裏に焼き付いてます。こんなに記憶に残るお店はなかなかないですよね。

これ、すごく難しいことだと思います。あまりに我を出し過ぎてバランスの悪いお店になってしまうと、お客さんはきっと居心地悪いと思います。みょんさんのバランス感覚は絶妙でした。

師匠からよく「自分を殺す」と「自己満足にならないように」という言葉を聞きました。自分のお店を考える時、もちろん一番大切なことはしっかりパンを焼くことですが、カンパーニュみたいな硬派なパンが並んでいてしっくりくる空間にできたらと思います。お金もないし、作り込むつもりはないですが。

パン屋さんみたいに滞在時間の短いお店でも、少し幸せになってもらえたら良いなって思います。まさに束の間の幸せを。

みょんさん、ぼくは浅川マキを聞く度にあなたのことを思い出します。